以前はスラスラ思い出せたのに、人の名前や物の名前がパッと出てこない。「あー、あれ、あの人」「ほら、ここまで出ているのに」という反応が増えてはいませんか?この現象は心理学用語で「舌先現象(したさきげんしょう)」と言われ、年齢を重ねるにつれてより頻繁になります。こういった現象を抑えてコミュニケーションの質を保つ方法に「語想起」というトレーニングがあります。キーワードやテーマを元に、関連する言葉を思い出す頭の体操です。 「果物といえば」「“あ”から始まる言葉といえば」「ごんべんの漢字といえば」のように、お題に当てはまる言葉を思い出すというものです。
脳トレは習慣化して毎日同じ時間に行うことで効果が得やすいと言われています。
朝のニュースで見聞きした言葉、その日の自分の一番大きな予定といった、暮らしの中に関連する言葉を紙に書き出す方法ならば、取り入れやすいのではないでしょうか。テーマによって難易度は異なりますが、1分間に6~10語を目指してトレーニングしてみましょう。
言語聴覚士 相馬